一人暮らしがもたらしたもの

やっとの思いで合格して4月から新生活を始める。そこで一人暮らし先の悲惨な物語を、不思議な体験をしたあとに聞かされる。ないも初めての一人暮らしでこんな事にならなくてもと思う。

当時二階に引っ越してきた女性は、一人暮らしの寂しさからか、同じアパートに住む下の部屋の男性に思いを寄せるようになった。半年も過ぎ親睦も深まった頃、2人は付き合うようになったのだが、彼の方はもともと乗り気ではなく、遊びのつもりであったらしい。だが彼女は本心から好いており、事あるごとにいろいろと世話を焼いていた。ある日、男性は別の人から告白され、それを機に付き合っていたアパートの住人に別れを切り出す。

一人暮らしの邪魔をされたくない

当然彼女は拒否した。自分の何が悪かったのか問い詰め、泣いて別れないでほしいと懇願する。そんな修羅場の様子は、同アパートの他の住人達にも聞こえたが、面倒事に関わるのを恐れ、また一人暮らしの空間を邪魔されたくなかったのだろう、誰も仲裁に入ろうとはしなかった。やがて喧嘩は熱を増してゆき、女子大生の金切り声、彼の罵倒する声が一段と聞こえるようになった。が、急に何かが倒れたような大きな音がした。流石に止めた方がいいのではと、急いで外に出た隣人達は甲高い悲鳴を聞く。

一人暮らし先で聞いた結末

当時から亡くなった方の隣にいた一人暮らしの男性は、憂鬱そうな顔を一層暗くして語った。「…焦げくさい臭いがしてさ、下の部屋へみんなで駆け付けたんだよ。ドアを開けたらさ、………燃えてんだよ、あの女の子が。しかもまだ生きてた。熱いんだろうな、必死で水道の蛇口ひねろうとすんだけど、ひねれなくて。…俺、怖くてただ見つめてた……助けようと動くことも出来なかった………君も見たんだろ?…真っ黒く焼けただれたアレを…」

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